マウスピース矯正のしくみとは?

マウスピース矯正のしくみとは?

「矯正というと金属のワイヤーをつけるもの」「痛くて治療期間もすごく長い」そんなイメージを持っている方にこそ知っていただきたいのが、 マウスピース矯正です。
透明で目立ちにくく、他の矯正治療に比べて通院も少なく済むこの矯正方法。
ですが、「なぜマウスピースで歯が動くの?」「本当にちゃんと歯並びがきれいになる?」と不安に思う方も多いはずです。
そんな不安を取り除くためにも、当院では最初にしっかりマウスピース矯正の仕組みや流れなどをお伝えした上で治療を進めていきます。

マウスピース矯正では、
患者さまの歯並びを元にオーダーメイドで透明なマウスピース(アライナー)を作製し、
段階的に使っていきます。
このマウスピースは1枚で完結するものではなく、
少しずつ歯を動かすために、現在の歯並びから理想の歯並びに向けて少しずつズレの生じるマウスピースを作製します。
どの程度歯を動かすかによってマウスピースの枚数は変わってきますが、
全顎矯正では平均40〜50枚のマウスピースが必要と言われています。
交換時期は1週間〜2週間に1回で、
基本的に交換後に前のマウスピースを再度使用することはありません。

どうやって歯が動くの?

歯は、力がかかった方向にじわじわと動いていく性質があります。マウスピースは、この力を加えるために少しずつズレが生じるように作られており、1枚で0.25mm程度ずつ歯を移動させます。そして、マウスピースを定期的に交換していくことで、少しずつ歯並びを整えていくわけです。

実は、歯だけでなく骨も少しずつ動いています

歯が動く仕組みには、歯の周囲にある歯根膜(しこんまく)と呼ばれる組織と、その下にある歯槽骨(しそうこつ)が関わっています。マウスピースで弱い力をかけると、歯根膜がわずかに伸びたり縮んだりして、その刺激に反応して歯槽骨も吸収・再生を繰り返します。
これを繰り返すことで、安全に、無理なく、歯が少しずつ正しい位置へ動いていくという仕組みです。
無理に押したり引っ張ったりするのではなく、体の自然なしくみを利用して動かすため、痛みが少ないのもマウスピース矯正の特徴です。

歯を動かすための補助装置

マウスピース矯正では、マウスピース単体だけでは難しい動きを補助するために、「アタッチメント」や「顎間ゴム」のような補助装置を併用することがあります。

アタッチメント

アタッチメントとは、歯の表面に樹脂(レジン)で取りつける小さな突起物です。見た目は白く、マウスピースを装着するとほとんど目立ちません。
アタッチメントは、歯並びの微調整や治療をスピーディーに進める目的で使用される場合が多く、この突起が“引っかかり”の役目を果たし、マウスピースがしっかりと歯を捉えて動かせるようになります。
特に「歯を回転させる」「根元から動かす」といった複雑な動きには欠かせない装置です。
ただし、すべての症例でアタッチメントが使用されるわけではなく、歯科医師の判断によって必要がどうかが決まります。
また、矯正終了時にはきれいに取り外すことができるため、ご安心ください。

顎間ゴム(ゴムかけ)

上下の噛み合わせを整える場合には、マウスピースのフック部分に小さなゴム(顎間ゴム)をかけて使用することがあります。このゴムの引っ張る力によって、上下の顎の位置を調整したり、前後的なずれを修正したりします。見た目の歯並びが改善された後に使用することが多く、機能面の改善を目的に最終的な仕上げとして使用されます。
この顎間ゴムもご自身で取り外し可能で、食事や歯みがきのときは外すことができます。使用頻度や時間は歯科医師の指示に従っていただく必要がありますが、だいたいの目安で、1日20時間ほどの装着が推奨されています。

安心して矯正治療を始めていただくために

マウスピース矯正は、
取り外しができたり通院回数を少なく済ませることができるぶん、自己管理の度合いによって治療結果が左右されるため、患者さまの協力が非常に重要になってきます。そのため、マウスピース矯正の仕組みや治療中の決められたルールをしっかり理解した上で、矯正治療をスタートしていただくことがベストです。
すべての人に適応できるわけではありませんが、
歯並びをきちんと診断した上で、正しく設計されたマウスピースを使えば、無理なく歯並びを整えることができる魅力的な治療法です。まずは、無料カウンセリングで現在の歯並びの状態や適応の可否を知るところからはじめてみませんか?
当院では、矯正治療をお考えの方に向けて無料相談を実施しております。矯正治療に関しての疑問や不安など、気になることはお気軽にご質問ください。