「どのくらいかかる?」が不安な方へ
インプラント治療を検討する上で、多くの方が気になるのが“治療にかかる期間”です。
忙しい仕事や家庭の都合もあり、「数ヶ月もかかるの?」「すぐに歯は入るの?」と疑問に思われる方も少なくありません。
今回は、インプラント治療にかかる期間の目安とその内訳、症例別の違いについてくきデンタルオフィスのインプラント認定歯科医師の九鬼ゆりが詳しく解説します。
インプラント治療の基本的な流れ
初診カウンセリング・検査
CT撮影・口腔内検査・全身状態の確認
治療計画説明

治療方針、費用、期間のご説明と同意。
一次手術(インプラント埋入)

所要時間30~90分
治癒期間(オッセオインテグレーション)
骨とインプラントの結合を待つ(約2~6ヶ月)
アバットメント装着・型取り

上部構造(被せ物)装着

メンテナンス開始(定期通院)

シンプルな症例なら最短4-5ヶ月程度
骨の量が十分にあり、歯周病などの問題がない場合は、約5ヶ月で完了することも可能です。
1ヶ月目:検査・手術

2ヶ月目:治癒期間

インプラントが骨と完全にくっつくまでの期間
3ヶ月目:型取り

5ヶ月目:装着

スムーズな症例では短期間で完結することもあります。
骨が少ない・難症例は6ヶ月〜1年以上かかることも
骨が足りない場合は、GBR(骨造成)やサイナスリフトなどの前処置が必要になることがあります。
その際は、インプラント埋入前に3〜6ヶ月の骨造成期間を挟むため、全体で6〜9ヶ月以上かかることもあります。
即時荷重インプラント|手術当日に仮歯が入る?
「抜歯即時埋入」「即時荷重」では、手術当日に仮歯まで入れることが可能なケースもあります。
特に前歯など、審美的な配慮が必要な場合に有効ですが、全員が適応できるわけではありません。骨の状態や噛み合わせによって判断されます。
症例別|治療期間の早見表
症例タイプ | おおよその治療期間 |
---|---|
単純な症例(骨量が十分あるもの) | 約3〜4ヶ月 |
GBR・サイナスリフトあり | 約6〜9ヶ月 |
抜歯即時埋入・即時荷重 | 約0〜1ヶ月(仮歯)+α |
フルマウス・全顎治療 | 約9〜12ヶ月 |
よくあるご質問
審美的に必要な場合は、術後すぐに仮歯を装着可能です。前歯では多く適応されます。
基本的には仮歯でカバーしますので、日常生活に支障はありません。
手術当日は安静が必要ですが、翌日からはお仕事が可能です。
治療期間の長さ=成功率と信頼性の裏付け
インプラント治療は、「すぐに終わる」よりも「長くもつ」ことが大切です。
期間を慎重にとることで、感染やインプラントの脱落リスクを回避し、成功率を高めます。