GBRとは?|インプラント治療で使われる骨を再生する方法

GBRとは

GBR(Guided Bone Regeneration:ガイデッド・ボーン・リジェネレーション)とは、骨が不足している場所に人工骨や自家骨を補填し、特殊な膜(メンブレン)で覆うことで骨を再生させる治療法です。
日本語では「骨誘導再生法」と呼ばれます。
インプラント治療では、人工の歯根を骨の中に埋め込みます。そのため、十分な骨の厚みと高さが必要ですが、歯を失った部位は時間が経つと骨が痩せてしまい、そのままではインプラントを支えられないことがあります。
そこで行うのがGBRです。

GBRが必要になるケース

  • 抜歯後、骨が大きく吸収されてしまった場合
  • 歯周病で骨が痩せてしまった場合
  • インプラントを入れる部位に骨の高さ・厚みが不足している場合
  • 前歯部で審美性(見た目)を保つ必要がある場合

手術の流れ

1.歯ぐきを切開し、骨が足りない部分を露出させる

2.骨補填材を填入(人工骨、自家骨、他家骨などを使う)

3.メンブレンで覆う
→ 骨が再生するためのスペースを確保し、歯ぐきが入り込まないようにする

4.縫合して治癒を待つ(数か月〜半年程度)

5.骨が再生したらインプラント埋入

GBRのメリット・デメリット

メリット デメリット・リスク
  • インプラントをあきらめていたケースでも治療可能になる
  • 骨量を増やすことで長期的に安定したインプラントができる
  • 前歯部では歯ぐきのボリュームも保てるため、自然な見た目になる
  • 通常のインプラント手術より治療期間が長くなる
  • 手術回数が増える場合がある
  • 腫れや痛みが出やすい
  • 自費診療のため追加費用が必要(約5万〜15万円/部位が目安)
  • 感染などで骨造成が失敗する可能性もある

まとめ

GBR(骨誘導再生法)は、骨が足りない部分に人工骨などを補い、インプラントを可能にするための再生医療です。
治療期間や費用は増えますが、将来的に安定したインプラントを入れるためにはとても大切な処置です。
インプラントを検討している方で「骨が足りない」と言われた場合でも、GBRを行うことで治療が可能になるケースは多くあります。まずは歯科医院でCT検査を受け、自分に最適な治療法を相談してみましょう。