気になる前歯だけ整える?「部分矯正」とは

気になる前歯だけ整える?「部分矯正」とは

「前歯の少しのズレが気になる」「笑ったときの歯並びを整えたい」そんなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、部分矯正です。
“全体的な矯正治療までは必要ないけれど、見た目の印象を変えたい” そんな方から人気な矯正治療です。

部分矯正とは?

部分矯正とは、歯全体ではなく、目立つ部分や歯を動かしたい部分だけに限定して行う矯正方法です。
たとえば、前歯6本ほどを対象に、見た目や噛み合わせの軽いズレを改善していきます。
使用する装置は全体矯正治療と同様に、ワイヤー矯正のほか、透明のマウスピース矯正(インビザライン)のいずれかをを用いて行います。
マウスピースタイプなら、見た目も自然で仕事中や人前でも気になりにくく、矯正中であることに気づかれにくいのも魅力です。

部分矯正のメリット・デメリット

全体矯正に比べて「期間が短い・費用が安い・気軽にできる」というメリットをもつ部分矯正ですが、実はリスクも潜んでいます。しっかりメリットとデメリットを知っていただいた上で、自分に適した矯正方法を選んでいただくことが何よりも重要です。

部分矯正のメリット

1.治療期間が短い
全体矯正に比べて、動かす歯の本数が少ないため、治療期間は短めです。
どのくらい歯を動かすかにもよりますが、治療期間が短い方だと6〜9ヶ月ほどで終了するケースが多く、お仕事などで忙しい方でも始めやすいのが特徴です。

2.費用を抑えられる
対象範囲が限られているため、全体矯正より費用がリーズナブルです。
「矯正治療に興味はあるけど費用面が心配、、」という方も、部分矯正で適応できる場合は、比較的負担なく始めていただけます。また、「結婚式や就職などイベント前に前歯だけ整えたい」といったご希望にも合わせやすい治療方法です。

3.見た目の印象が変わる
歯並びは、顔の印象を大きく左右します。
たとえば前歯が少し整うだけでも、笑顔がより明るく上品に見え、自信をもって笑うことができます。
人と接するお仕事をされている方や、写真に写る機会が多い方にもおすすめです。

部分矯正のデメリット・注意点

1.根本的なかみ合わせの改善ができない
部分矯正は、見た目の改善(前歯のガタつきやすきっ歯など)を目的に行うことが多いため、奥歯の噛み合わせや全体のバランスは動かさないことがほとんどです。そのため、

・噛み合わせのズレ
・顎の位置の不安定さ
・将来的な歯のすり減りや負担

が残ってしまうことがあります。

特にもともと噛み合わせに問題がある場合、部分矯正では根本改善ができず、「見た目は整ったけど噛み合わせが悪く、噛みにくい」と治療終了後に感じるケースもあります。

2.後戻りしやすい
部分矯正では動かす歯が少ない分、歯並びを支える力が全体より弱いため、矯正後に後戻りがおこるリスクが高くなります。
特に、舌の癖(舌で歯を押すなど)、口呼吸、保定装置(リテーナー)の使用を怠る、といったことが続くと、数か月〜数年ほどで再び歯が動いてしまうこともあります。

3.動かせる範囲に制限がある
部分矯正は適応できる症例に制限があります。全体のバランスを崩さない範囲で行う必要があるため、歯のねじれが強い、重なりが大きい、すき間が多いなどの場合は、部分矯正では希望通り動かせないことがあります。
そのため、一度お口の中を見させていただき適応が難しいと判断した場合には、全体矯正を進めさせていただくこともございます。

4.かみ合わせの悪化や歯への負担
無理に部分的に歯を動かすと、

・奥歯のかみ合わせがずれる
・前歯に力が集中して歯肉が下がる
・歯がぐらつく

といったトラブルにつながることがあります。
また、歯を動かす際に歯の根や骨への負担が大きいと、歯根吸収(歯の根が短くなる)などのリスクもあるため注意が必要です。

5.審美的な面で限界がある
部分矯正では、前歯など一部分のズレを直すことによって、審美的な面での改善が期待できますが、「出っ歯感を引っ込めたい」「口元を下げたい」といった希望は、部分矯正では対応できないケースが多いです。eラインを整えたい、ガミースマイルを直したいなどより審美的な治療効果を希望される場合は、抜歯をともなう全体矯正でないと難しいと言えます。

部分矯正が向いている人とは

・前歯の軽いガタつきやすき間が気になる
・以前矯正治療をしたが少し後戻りしてしまった
・噛み合わせに大きな問題はない
・イベントなどを控えており、短期間で見た目を整えたい

このような方は、部分矯正で十分改善が期待できるケースが多いです。

一方で適応が難しいケースも

・奥歯の噛み合わせに問題がある
・顎の骨格に影響するようなズレがある
・歯を動かすスペースが足りない

こうした場合は、部分矯正だけでは十分な改善が難しく、全体矯正や他の方法を組み合わせる必要があることもあります。
当院では、治療前に3Dスキャンで歯並びをしっかり確認し、最適なプランをご提案いたしますのでご安心ください。

部分矯正と全体矯正の比較表

・奥歯の噛み合わせに問題がある
・顎の骨格に影響するようなズレがある
・歯を動かすスペースが足りない

こうした場合は、部分矯正だけでは十分な改善が難しく、全体矯正や他の方法を組み合わせる必要があることもあります。
当院では、治療前に3Dスキャンで歯並びをしっかり確認し、最適なプランをご提案いたしますのでご安心ください。

部分矯正と全体矯正の違い

部分矯正 全体矯正
治療範囲 前歯など、一部の歯のみ
(通常6本前後)
上下すべての歯
主な目的 見た目の改善
(前歯のすき間・軽いガタつきなど)
噛み合わせ・歯列全体のバランス改善
治療期間 約3〜9ヶ月 約1年半〜3年
費用の目安 比較的リーズナブル
(44万程度)
全体的に高め
(77万〜100万円程度)
使用装置 マウスピース矯正・部分ワイヤー マウスピース・ワイヤー矯正など多様
適応範囲 軽度の歯並びの乱れ 中〜重度の歯列不正、噛み合わせのズレ
痛み・違和感 少なめ
(動かす歯が少ない)
比較的感じやすい

まずは無料相談で、ご自身の歯並びをチェック

部分矯正は、すべてのケースに適しているわけではありません。
だからこそ、まずは実際の歯並びやお悩みを見せていただくことが大切です。
当院では、無料の矯正相談を実施しています。その際に3Dスキャンでお口の状態を確認し、シミュレーションを見ながら 「どのくらいの期間で、どんなふうに動くのか」をわかりやすく丁寧にご説明いたします。
少しの歯並びの違いで、笑顔の印象は大きく変わります。
「気になるけど、今さら矯正するのも…」と思っている方も、まずはお気軽にご相談ください。